またしても新型コロナウイルスに関する話題です。
まだまだこれから状況が変化していくその最中だと思いますし、何一つ完結したわけでは無いですが、少しだけ振り返りたいことがあります。
それは「日本の水際対策」についてです。
水際対策とは
一般的に海外で発生した感染症などの上陸を阻止するために、空港や港などで行われる、検疫や検査などのことを指し、水際で抑えるという意味合いがあります。
日本が実際に行った水際対策としては、
1月31日の新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、入国申請前14日以内に中国湖北省に滞在歴のあるすべての外国人の入国を拒否、及び湖北省発行の中国旅券所持者についても入国を拒否すると発表。
すなわち“中国湖北省の滞在歴及び旅券所持者の外国人”に対して入国禁止を決めた、ということになります。
そしてよく比較されるのがアメリカです。
1月31日、コロナウイルスの大流行に対応するため、アメリカ政府は過去2週間以内に中国を訪問した外国人の入国を禁止すると発表。
アメリカは中国湖北省など限定的なものではなく、中国全土にかけての制限をかけました。
もちろん、厳密には他の細かな政策や対策もありますので、これだけが違うということは無いのですが、
日本もアメリカのように中国全土に制限をかけるべきだった
制限をかけないせいで、日本は他国と違い大きく広まった
水際対策は失敗だった
政府の対応は残念と言わざるを得ない
と、入国制限の違いにより、日本では蔓延したので政府が悪いという意見が多く見られました。
3月に入りアメリカの感染者数が急増
3月9日現在の情報ではアメリカの感染者数は554名(クルーズ船を含む)
日本の感染者数は1,198名(クルーズ船を含む)
と、まだ倍くらい日本の方が感染者数は多いですが、
死亡者数はアメリカ22名、日本14名と差が出ています。
もちろん、この数字にはクルーズ船の感染者数を含んでいること、日本における検査の数が多く無いこと、
アメリカにおいてインフルエンザの被害が甚大であること、医療制度の問題で病院に行く人が少なく、数字に対して正確性が不透明なところなど、
不確定な要素は多いですが、わかっていることは
日本においても、アメリカにおいても、新型コロナウイルスが一定数は流行と言える状態となっていること、です。
一理あること
中国全土に対する入国制限を行なっていたら日本はどうだったのか?
確かに流行が大きくなるまで時間を稼げたかもしれません。
臨時休校が2,3日、もしくは1週間先の話になっていたかもしれません。
その可能性を排除することはできないと思います。
ただ、流行にならなかった、広まらなかった、ということはあり得ないと思います。
どんな形であれ、いずれはこのように感染していたと考えます。
なぜか?
世界の感染者数を見ればわかると思います。
真の意味で鎖国をしろ、と言うなら防げたかもしれませんが。
まとめ
この水際対策に対して、「時間稼ぎのための対策が足らなかった」という意見ならわかります。
ただ、あの当時はどうでしたか?
水際対策の失敗のせいで日本は広まった、パンデミックだ、流行を防げた。
言っている人、いませんでした?
政府に責任云々言っている人は、この件でどう思うのでしょうか?
ただ、何度もいいますが、この新型コロナウイルスの件は何にも終結していません。
むしろ、これからどう立ち向かうかみんなで知恵を出しながら進んでいかなければなりません。
まだ何も不確かな世の中で、批判を繰り返すのではなく、できることを協力して過ごしていく姿勢が求められるかと思います。