新型コロナウイルスに関するニュースが連日報道されていますが、また大きな動きがありました。
日本政府は2月27日に新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、全国全ての小学校・中学校、また高校に対し、3月2日から春休みに入るまで臨時休校にするよう請求しました。
既に北海道や大阪など、自治体による独自の判断による休校は始まっていましたが、感染が拡大していない地域も含めた全てで休校するという異例とも言える措置だと思います。
まず、この”臨時休校”の目的を理解すべきだと考えます。
なぜ臨時休校を行うのか?
もちろん感染拡大を防ぐためです。
これは感染という言葉よりも拡大に重視した政策と言えると思います。
日本におけるコロナウイルスの感染が急速に止まる、または収束するとは現状考えにくい中で、ピークカットを目指すという考え方です。
ピークカットとは、以下のような役割を果たします。
コロナウイルスによる感染者の爆発的増加(ピーク)を抑え、医療機関の体制崩壊などのパニックを防ぐ。
今の現状で数千人規模の感染者が出たら医療機関がパンクすることは間違いありません。
感染が本格的な拡大を見せるその前に、ピークの抑え込みにかかるという観点での臨時休校だと思われます。
事実として、萩生田文部科学大臣は「この状況を乗り越えるため、この1,2週間は極めて重要な時期だと判断した。」と話しており、この期間によりピーク、すなわち爆発的な感染拡大を防ぎたいと考えているのだ思います。
これは感染者をゼロにするという考え方とは異なり、なだらかな増加をさせて、重症化に対するフォローを中心に対応するものと考えられます。
これに対する様々な声をまとめてみました。
・ここまでの策を講じないと感染拡大は抑えられないので
・人の移動を制限できるのは政府だけ。大胆な判断で良い
・判断が遅く、後手後手になっている
・急すぎるため、計画や予定ができず国民生活に混乱を巻き起こす
・共働きのため、子どもの面倒を見る人がいない
・仕事を休まないといけないため、医療機関などで人手不足などが巻き起こっている
反対の声について
ここでは反対の声について考えてみましょう。
・判断が遅く、後手後手になっている。
これは、間違ってはいないでしょう。もっと早い判断は出来なかったか、と言われたなら、否定は出来ないと思います。
北海道や大阪、千葉県の市川市など、先駆けて休校を判断した自治体にあやかる形での決定と思われても仕方ないですね。
・急すぎるため、計画や予定ができず国民生活に混乱を巻き起こす
これは先ほどの話に通ずるところで、もっと早い判断があって、臨時休校になるとしても1週間前のアナウンスがあれば余裕のある対応が出来たのに、と思う人がいるのでしょう。
ただ、これには私は反対です。
まずそもそも新型コロナウイルスの流行によって”混乱”は既に巻き起こっています。
1日1日、感染者は増えるなど目まぐるしく情勢が変わる中、猶予を持った規制の判断は意味を成すのでしょうか?
これだけ爆発的流行が差し迫った中での緊迫した判断だったと考えるべきでしょう。
・共働きのため、子どもの面倒を見る人がいない
子どもを持つ親御さんにとっては、とても困る問題と言えるかと思います。
その中、萩生田大臣は「行政機関や民間企業には引き続き、休みがとりやすい環境を整えてもらうとともに、保護者への配慮をお願いしたい。」と述べました。
これだけ混乱している世の中で、コロナウイルスに本気で対策しているのなら、やはり休みをとるべきだと考えます。
・仕事を休まないといけないため、医療機関などで人手不足などが巻き起こっている
これは上記に繋がる話で、人手不足が起こることもある程度は織り込み済みでしょう。
この国難とも言えるウイルス対策には、ここまでしないといけない、ということです。
集まる批判の声に対して
まず気になるのが、政府の判断が遅い、悪い、など言っていた方は今回の臨時休校の対応に早いだのいう権利はないと思います。
テレワークに賛成、ディズニーランド休園に賛成、イベント自粛に賛成しているのに、学校はいつも通りなんておかしいですよね?
結局、自分が困るから臨時休校に批判している、そんなことはないですよね?
これは国の問題で、みんなで解決しないといけません。
こうは言っても、子どもの問題など困ってる方は多くいますし、休んだはいいけど収入はどうするの、という方もいると思います。
ただ、今回の判断は緊迫した、急いだ、早急な、判断だったと言えます。
共働き世帯に対して国が何かしてくれるか、登校日数が減った子どもたちの授業保証はどうなのか?
これは後から明らかになることで、急がず丁寧な議論がもたらされるべきと思います。
その答えを聞いた私たちは、選挙という場で態度を示すべきだと考えます。
今回は早急な判断だったので、結果や効果については後で判断して、爆発的な感染拡大を防ぎましょう