新型コロナウイルスの感染拡大により、「医療崩壊」という言葉がよく聞かれるようになりました。
言葉の通り医療体制が崩壊する、という意味にはなるのですが具体的にどのようなことが起こると考えられるか想像してみます。
医療崩壊のメカニズム
まず、新型コロナウイルスが流行りはじめの頃。
この頃に言われていた「医療崩壊」は、「自分が新型コロナウイルスに感染したのでは無いか」と不安に思う人たちが病院に殺到することにより、通常の病院業務に手が回らず重症者など優先しなければいけない人が後回しになってしまうのではという懸念です。
海外では医療崩壊が発生し、特にヨーロッパでは急速に感染拡大し致死率も上昇しました。
日本においてはこの「医療崩壊」を防ぐんだ、との声が大きいこととPCR検査の数を事実上絞っていたことにより、初期段階での医療崩壊は防げたと言えると思います。
今の医療崩壊
ただ、今現在における「医療崩壊」の意味合いは当時のそれとは異なっているように感じます。
というのも、PCR検査の数も増え、感染者数もかなり増加してきているからです。
そして何より心配なのが「院内感染」における問題です。
・東京都 中野江古田病院 92人感染
・神戸市 中央市民病院 14人感染
・富山市 富山市民病院 16人感染
・京都市 堀川病院 9人感染
病院ですから、外来患者や入院患者、そして働く人もいるのでリスクは大きいのだと思います。
院内感染が医療崩壊へ
そしてこの院内感染が起こると問題になるのは、かかりつけ医として通院していた方が外来を止められてしまい治療を受けられなくなること。
もしくはその病院で手術を予定していた方などが予定を変更せざるを得なくなること。
そうなれば一つ当たりの病院にかかる人数が増えて、医療器具が不足したり、医療従事者が足らなくなったり、本当に治療が必要な人が後回しになってしまうなどの問題が起きます。
今の「医療崩壊」の鍵は「院内感染」にあると考えました。
医療崩壊を防ぐためにできること
外来受診をすれば、もし万が一ウイルスを保菌していた場合に感染に繋げてしまう恐れもあります。
ですので「なるべく病院にお世話にならない」ことが大事になります。
現在は自粛の世の中で自宅で過ごす時間が多いかと思います。
健康管理など難しいとは思いますが、軽い気持ちで医療機関を受診すること、そのことにリスクが存在します。
院内感染になれば一定期間外来診療は停止してしまいます。
それこそが医療崩壊への一歩となるでしょう。
現場は頑張っている
しかしながら医療現場においては、一般の人が想像できないような努力をされていると思います。
最大限の予防や警戒をしながら日々業務をすることのストレスや大変さは計り知れません。
そして、それだけ配慮をしていても防げないことも正直あると思います。
その時には医療機関を責めるのではなく、頑張っていたけどやむを得なかったと思ってあげる器量も必要なのかなと思いました。
そして日々頑張っている医療従事者の方に改めて感謝を申し上げたいです。