4月に入りましたが相変わらず猛威を奮っている新型コロナウイルス。
4月2日現在では感染者数が2,381人、死亡者数が60人となっています。(クルーズ船を除きます)
1日あたりの感染者数も100人は当たり前に超えるようになっていて、政府やメディアは「感染爆発」が迫っているとの表現を繰り返し伝えています。
そんな中「緊急事態宣言」が発令されるのでは、との声が囁かれています。
緊急事態宣言が発令されるとどうなるのか?
基本的なことの確認になりますが、緊急事態宣言は首相が発令します。
その際、「期間」と「区域」を決定します。
すなわち発令したら「いつまで」という出口を制定する必要があります。
(これが発令を躊躇する要因の一つになっていると思います)
そして定められた「区域」の自治体、都道府県知事が緊急事態宣言を元にいくつかの「措置」が実行可能となります。
・不要不急の外出自粛の「要請」
・福祉施設や学校など、政令で定める多数の者が利用する施設を管理する者や当該施設を使用して催し物を開催する者に対して、利用停止の「要請」、または停止の「指示」
・スポーツや音楽などの多数の人が集まる催し物の開催制限の「要請」や「指示」
・臨時の医療施設開設のための土地や家屋等を強制的な使用
まず目立つのは「要請」ですよね。
これは今まで政府や自治体がお願いしていた外出自粛の「お願い」と何ら意味は変わりません。
すなわち強制力や罰則などはありません。
また「指示」については「要請」よりもランクは高いものの「強制力」はありません。
あくまでも「強制力」を持たせるには「命令」である必要があります。
ですから、日常生活における大きな違いは感じにくいかもしれません。
緊急事態宣言の一番の肝
やはりこれは「臨時の医療施設開設のための土地や家屋等を強制的な使用」です。
ここが一番大事なところで、感染者数が増えてくると医療体制がどうしても苦しくなります。
病院のベッドには限りがあるので、その確保がどうしても必要になります。
そこで強制力を持ってキャパシティの確保を行うことが出来るようになります。
ですので緊急事態宣言は「感染者数の増加により医療が耐えられない」タイミングで「医療崩壊」から守るために存在します。
緊急事態宣言が発令されたら収束に迎えると思っている人が多いと思いますが、これはより一層の自粛が求められ、「医療崩壊」の瀬戸際に立たされているという極めて追い込まれた状況なんだと認識する必要がありそうです。